帝国ホテル「洋風缶詰おつまみ」×ワイン、日本酒おすすめペアリング。アレンジレシピも
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2023年秋、帝国ホテルから新たに「エスカルゴのブルゴーニュ風」「サーモンのエスカベーシュ」「鴨のコンフィ」の3種類の洋風総菜缶詰が発売されました。開発のこだわりやおいしく召し上がっていただくコツを、帝国ホテルキッチン 料理長の下川明宏がお伝えします。
帝国ホテルがワインに合う「洋風缶詰おつまみ」というカテゴリーに挑戦した理由
これまでの帝国ホテルの商品にはない、新たなジャンルとなる洋風惣菜缶詰。開発を担当した帝国ホテルキッチン 料理長の下川明宏はその背景をこう話します。
カレーやスープの缶詰は以前から作っていますが、オードブルの缶詰は全く新たな試みでした。『ワインに合うおつまみ』というコンセプトのもと、ご家庭で手軽に楽しむことができるオードブル缶詰という帝国ホテルの新しいジャンルを確立できればという想いが始まりです。帝国ホテルの名に恥じない味わいを追求しました。
少し手を加えるとさらに美味しさが広がる!
帝国ホテル「洋風缶詰おつまみ」のラインナップ
3種類の缶詰それぞれの特徴や開発のこだわりをご紹介します。どちらも蓋を開けてそのままでも十分おいしく召し上がっていただけますが、ひと手間かけることで味わいが一層アップしますのでぜひお試しください。
その1 エスカルゴのブルゴーニュ風
食欲をかき立てるガーリック風味の香草バターで仕上げたエスカルゴは、柔らかな口当たりが印象的です。
製造過程で、バターが分離する直前で蒸気釜の温度を調整することで理想的な仕上がりになりました。召し上がっていただく際、フライパンで温めてエスカルゴバターを軽く焦がすとより風味高くなります。また、1/4にカットしバターで炒めたマッシュルームを白ワインでデグラセし、生クリームを加えて軽く煮詰めたところにバターごとエスカルゴを投入し温めると、かつてバイキングレストラン「インペリアルバイキング サール」で提供していた「エスカルゴの香草バター風味」をご家庭で再現することができます。
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※デグラセ...鍋についた焼き汁に白ワインを溶かしてソースをつくること
その2 サーモンのエスカベーシュ
ごろりと大きな秋鮭を生かしたエスカベーシュは、赤ピーマンと玉ねぎが彩りや食感のアクセントになっています。レモンピールとレモン果汁、白ワインビネガーを使用したマリネは、優しい酸味に仕上げているのでお酒が進みます。
エスカベーシュの開発にあたってはタラなどの白身魚を使うことも考えましたが、存在感のある国産の秋鮭を採用しました。常温で召し上がっていただくと食感もほどよく、心地よい酸味をお楽しみいただけます。缶詰からお気に入りの器に移していただくと、特別感が増すのではないでしょうか
その3 鴨のコンフィ
柔らかな鴨肉は、旨味を閉じ込めたいんげん豆との相性も抜群。イタリアンパセリなどのハーブを添えていただくとより本格的な味わいが楽しめます。
「鴨のコンフィ」は、口に入れるとホロッと崩れるような食感が特徴です。「鴨肉の大きさは何度も試行錯誤を重ねました。また、レストランで鴨のコンフィのじっくりと低温で加熱していく調理法を、缶詰の加圧加熱の工程で再現しました。ぜひフライパンで温めてお召し上がりください。
ソムリエがセレクト!
帝国ホテル「洋風缶詰おつまみ」のおすすめペアリング
続いては、帝国ホテルのソムリエが3種類の缶詰とお酒とのペアリングをご提案します。ワイン編、日本酒編をご紹介しますので、その日の気分やお好みに合わせてお選びください。
ワイン編
まずは、3種類の缶詰と相性のいいワインのタイプをご紹介します。帝国ホテル 東京ホテルショップ「ガルガンチュワ」と帝国ホテル オンラインショップではワインも揃えており、缶詰と一緒にご購入いただくのもおすすめです。
エスカルゴのブルゴーニュ風×樽熟のある辛口白ワイン
ガーリックバターを効かせ、エスカルゴの食感を堪能できる「エスカルゴのブルゴーニュ風」には、熟成させた樽香をしっかりと感じる辛口の白ワインがぴったりです。エスカルゴの風味と対等に引き立て合うことができます。また、ヴィンテージが若くフレッシュなタイプやフルーティーな赤ワインもおすすめです。豊かな香りとコクのある黒ビールを合わせてみても面白いでしょう。
サーモンのエスカベーシュ×辛口シャンパン、スパークリングワイン
サーモン、レモン、コショウなどの味わいの輪郭をはっきりと感じるサーモンのエスカベーシュには、辛口のシャンパンやスパークリングワインが最適です。 主役となる素材のサーモンは油で揚げているので、フライと泡という王道の組み合わせで、後味も爽やかで申し分ありません。酸味のある旨味が際立っていますので、川魚にも合う柑橘系の風味豊かな白ワインやオレンジワインもしっくりと合います。
鴨のコンフィ×果実味が凝縮したスパイシーで酸味のある赤ワイン
繊細に仕上げた「鴨のコンフィ」はハーブの香りをしっかりと感じるので、果実味が凝縮したスパイシーで酸味のある赤ワインがよく合います。
「鴨のコンフィ」とともに楽しむ赤ワインは、ジビエ料理に合わせるようなイメージでお選びください。パリのブラッスリーの雰囲気を味わっていただけるかもしれません。 他には、微発砲のスパークリングやロゼのシャンパーニュ、ふくよかでコクのある白ワインとも心地よいマリアージュを奏でます。
日本酒編
「洋風缶詰おつまみ」は、ワインだけでなく、実は日本酒とも好相性。帝国ホテルの名誉利酒師の資格を持つソムリエが、おすすめのペアリングを温度帯にもこだわってご紹介します。
エスカルゴのブルゴーニュ風×純米酒
ガーリックや玉ねぎ、バターの風味をしっかりと感じるので、それらに負けない骨太なタイプの日本酒を常温で合わせてみてください。生酛や山廃といった、昔ながらの造り方で醸した日本酒がよく合います。また、ぬる燗(約40℃)の本醸造、吟醸酒、純米酒とともにお楽しみいただくのもおすすめです。
冷やさずに常温やぬる燗などお料理の温度に近づけていただくと、口の中でお料理の脂を固めることなくスムーズに溶け合い、マリアージュをお楽しみいただけます。
サーモンのエスカベーシュ×発泡性日本酒、生酒
ほどよい酸味のある「サーモンのエスカベーシュ」には、ワイン同様、スパークリング日本酒など発泡性のタイプがおすすめです。さらに、火入れをしていないフレッシュな生酒や、冬にしぼりたての状態で出荷されることも多い新酒とも引き立て合います。また、エレガントな味わいの純米吟醸や純米大吟醸とも好相性です。
いずれも、雪冷え(約5℃)~花冷え(約10℃)の温度帯でお楽しみいただくとよいでしょう。
鴨のコンフィ×古酒
「鴨のコンフィ」には、古酒を合わせてみてはいかがでしょうか。熟成させた日本酒ならではの奥行きある複雑な風味が、お肉の力強さを包み込みます。
温度帯は、常温でもいいですし、ぬる燗(40℃)でも。また、徐々に冷めていく燗冷ましを楽しむのもいいでしょう。洋と和のテイストが見事に重なり合います。
帝国ホテル「洋風缶詰おつまみ」でつくる、おもてなしアレンジレシピ
最後に、「洋風缶詰おつまみ」使ったおもてなしアレンジをご紹介します。薄くスライスしたバゲットにお好みの缶詰をのせ、ソテーしたシイタケ、ズッキーニ、パプリカなどの野菜を添え、カナッペとして楽しむアレンジです。
完成された味わいの缶詰は、簡単な調理でごちそう感あふれるオシャレな一皿になります。長期保存できる缶詰ですので、ご家庭にストックしておけば、ホームパーティーでもう一品欲しい時にも重宝しそうです。
2023年秋の発売以来、早くも売れ行き好調な帝国ホテルの「洋風缶詰おつまみ」3種。小さな缶詰が、いつものお酒タイムをちょっと贅沢なひと時に変えてくれることでしょう。ぜひお好みの缶詰を選び、お好みの食べ方でお楽しみください。
Profile
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下川 明宏 帝国ホテルキッチン 料理長
1978年帝国ホテル入社。1979年より調理部に勤務。イタリア・ローマを代表するホテル「ホテルハスラー」やフランスで1835年に創業した歴史あるホテル「ル・ムーリス」で研鑽を積むとともに、2006年に惜しまれながら閉店した帝国ホテル 東京のイタリア料理レストラン「チチェローネ」やブフェレストラン「インペリアルバイキング サール」などでシェフを歴任。
レストラン調理課課長、調理部次長を経て、2018年より帝国ホテルキッチン取締役料理長。
商品撮影/升谷玲子(studio Bloom Room)
スタイリング/渡辺陽子
文/外川ゆい
編集/小松めぐみ
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※商品内容は取材当時のものです。最新情報はオンラインショップまたはホームページをご確認ください。