135文字のストーリー
お客様ひとりひとりが感動した出来事や、美しい光景、心に残る味わい（美味）など、帝国ホテルにまつわる思い出の1ページを135文字で綴っていただきました（募集は終了いたしました）。
審査の結果、選ばれた優秀作品、最優秀作品を順次ご紹介いたします。
最優秀賞発表
3月11日、東日本大震災の夜、帰る場所を失った私達を帝国ホテルは「お客様」ではなく「家族」のように迎えてくれた。差し出された毛布、心温まる食事、寄り添う言葉。その優しさに涙があふれた。あの日の感謝を決して忘れない。今年もこの場所へ「ありがとう」を伝えに戻ります。
（安芸の海様・東京都・59歳）
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※画像はイメージです。
審査委員長 作家 角田 光代氏より
一流ホテルの「一流」とはなんであるのかを、私はこの作品を読んで深く納得した気がしました。豪華さや伝統より、さらにもっとたいせつなものがある。二〇一一年三月十一日、あの未曾有の事態に、帝国ホテルはどんな速さで何をしたのか――この一三五文字は、百年先まで残ってほしい証言でもあります。あの日、ホテルはお客さまではなく家族のように迎え入れた。これぞ、ほかのホテルと一線を画す帝国ホテルの特徴であり、凄みであると私は思います。
「記念日」優秀賞発表
母の定年にあたり物よりも思い出に残る経験をと、初めて帝国ホテルに宿泊しました。象徴的なロビーの階段を見た時の嬉しそうで子供の様に喜び感謝しきりの母に涙を堪えるのに必死な私がいました。いつの間にか歳を重ねた母にまた絶対来ようねと約束しました。私こそあなたのお陰で幸せです。
（クレマチス様・茨城県・50歳）
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※画像はイメージです。
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※物語をもとに作成したイメージ動画です。
「旅行」優秀賞発表
こんなことってある？ということがあるのです。一度だけ泊まった上高地の帝国ホテルで、隣の方が母の昔の知り合いでした。私の知らない母を知っているその方と、時を超えて一緒に夕食を食べ、天の川を見ました。たった一瞬が重なりあった瞬間と、橋の上で見た星空は今でも忘れられません。
（ゆかり様・埼玉県・41歳）
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※画像はイメージです。
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※物語をもとに作成したイメージ動画です。
「イベント」優秀賞発表
贅沢な3時間が、疲れきった私の心を充してくれます。帝国ホテル、17階、インペリアルラウンジアクアで過ごすアフタヌーンティー。1年頑張った自分へのご褒美に、私は毎年12月に訪れます。慌ただしい日常から、ゆったり時間が流れる異空間に浸ることが、また1年乗り切る秘訣です。
（美紀様・東京都・35歳）
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※画像はイメージです。
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※物語をもとに作成したイメージ動画です。
「ウエディング」優秀賞発表
写真の裏に「大正3年」と祖父の字、ライト舘でなく初代帝国ホテルらしい。花婿花嫁を真ん中に14名、私の父はこの新婚カップルの長男として誕生、ここが私の原点かと見つけた写真に見入った。写真の14名は幕末明治生まれ、不思議なモノをじっと見入る末裔を、彼らも見つめる。
（蘆田雅子様・兵庫県・73歳）
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※ストーリーに登場する実際の写真を、受賞後に送っていただいたものです。
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※物語をもとに作成したイメージ動画です。
審査員
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角田光代（作家）
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帝国ホテル 東京・大阪・上高地 総支配人
Profile
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角田光代 作家
1967年神奈川県生まれ。90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。
2005年『対岸の彼女』で直木賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、21年『源氏物語』訳で読売文学賞を受賞。
24年帝国ホテルハウスマガジン「IMPERIAL」連載をまとめた『あなたを待ついくつもの部屋』を上梓。著作多数。
結果発表
ホームページ、会報誌「IMPERIAL TIME」への掲載
テーマごとの優秀賞発表時期
- ウエディング
2025年4月上旬（会報誌5-6月号）
- イベント
2025年6月上旬（会報誌 7-8月号）
- 旅行
2025年8月上旬（会報誌 9-10月号）
- 記念日
2025年10月上旬（会報誌 11-12月号）
賞品
- 最優秀賞 1作
帝国ホテル 東京宿泊券
- 優秀賞 4作（各テーマごとに1作）
「インペリアルバイキング サール」ペアお食事券
協力
株式会社文藝春秋
