初代会長・渋沢栄一に想いを馳せる"煉瓦"スイーツ【初代会長 渋沢栄一を帝国ホテルで発見!歴史探訪宿泊プラン】[帝国ホテルの美味通信 by 家庭画報]

 1890年に開業した帝国ホテル。その初代会長を務めたのは、“日本近代経済の父”といわれる渋沢栄一でした。2021年NHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公でもあり、2024年から登場する新1万円札の“顔”にも選ばれるなど、渋沢の功績が今注目を集めるのは、混沌とした昨今の世相の反映でしょうか。

 渋沢の興した企業のひとつである帝国ホテルでは、2021年には渋沢へのオマージュを込めた企画・イベントを続々と予定しています。第1弾は、この2月からスタートした「初代会長 渋沢栄一を帝国ホテルで発見!歴史探訪宿泊プラン」。そのハイライトのひとつが、料理長 杉本 雄が考案した特製デザートです。

ムースやアイスクリームを閉じ込めた“赤煉瓦”はグラスロワイヤルで作られたもの。周囲には、ボルドーワインを愛したとされる渋沢翁にちなみ赤ワイン風味のラスクなども散らされて、数々の渋沢エピソードが閉じ込められた特製スイーツです。

 

 今回のデザート考案のために、渋沢栄一の資料を読み込み、埼玉県深谷市の記念館などを巡ったという杉本料理長。デザートのモチーフに選んだのは“煉瓦”でした。「渋沢が日本で初めて深谷市に機械式煉瓦工場を作ったことからインスピレーションを受け、モチーフを煉瓦にしました。日本の産業の発展のためには、まず基盤を整えなければその後の成長はない。そのためには何が大事なのか。長いスパンで物事をとらえ、本質を見極めることのできる方だったと思うのです。煉瓦は、渋沢初代会長の歩みを紐解く上で、わかりやすいひとつの象徴と言えるのではないでしょうか」。

1887年、生まれ故郷の埼玉県深谷市に「日本煉瓦製造株式会社」を起業した渋沢。JR高崎線深谷駅の駅舎は、煉瓦の趣ある佇まいです。

 

 渋沢がボルドーの赤ワインやオートミールを好んだという記述からもヒントを得、デザートの中にもそのエッセンスが加えられています。「パリ万博のために船で渡欧した際、カレーや香辛料、コーヒーなどに出合い、多くの刺激を受けたようです。新しいものを次々と見つけ、柔軟に吸収し、自分の国に戻ってどう生かすか。その感覚にとても長けていらしたんでしょうね。100年以上たって、私がパリに行って料理の研鑽を重ね、今、東京の厨房に戻り、日々フランス料理に取り組んでいる。おこがましくもありますが、時代を超えて共感できる部分もあり、嬉しく思いました。これも帝国ホテルのDNAなのかもしれませんね。」1日目は帝国ホテルで、2日目は深谷市を訪ね渋沢の足跡を辿る1泊2日の宿泊プラン。トリビアに満ちたこのデザートをきっかけに、渋沢の偉業に触れる旅が始まります。

本館1階では、渋沢翁の愛したとされるボルドーワインにちなみ、コルクアートの渋沢翁にも出会える。帝国ホテルで消費されたコルクも使用。
渋沢栄一(1840―1931年)。近代日本経済の基盤を築くのみならず、インフラ事業の整備、民間外交の面においても大きな功績を残しました。

 

<宿泊プラン詳細>
初代会長 渋沢栄一を帝国ホテルで発見!
歴史探訪宿泊プラン

帝国ホテル初代会長の渋沢栄一の歩みに、コンパクトに触れることのできる1泊2日の宿泊プラン。チェックイン後、“煉瓦”デザートなどを味わえる「ウェルカムライトミール」で幕開け。ホテル館内には、その足跡をたどる展示も特別に設けられています。2日目は渋沢の出身地・埼玉県深谷市の大河ドラマ館などを訪ねる旅へ。

販売期間:2月14日(日)~10月31日(日)
1室2名利用時/1泊1室料金:一般7万8000円、
会員料金7万3000円

*消費税・サービス料込み、宿泊税別、朝食、ティーセット、特典付き。
*1日10組限定、3日前(15時)までに要予約。☎03-3504-1251

 

 

「帝国ホテルの美味通信」
THE IMPERIAL CUISINE PREMIUM JOURNAL

取材・編集 by家庭画報
撮影/ 角田進 取材・文/ 露木朋子